3月から4月へ。この時期は、節目としては、1月に新年を迎えるときよりも意味合いが大きいような気がします。
ここ数日は、はかま姿の華やかな学生さんたちをたくさん見かけました。しばらくコロナ禍で行われていなかった卒業式・・・今年は実施できたのですね。
◆◆ 節目の季節に思う ◆◆
卒業、そして入学や就職、人事異動など、春は別れと出会いの季節。
また1年が過ぎたんだなあ・・・と感慨にふける今日この頃です。
コロナ禍の始まりの頃、「学校を9月始まりに移行させよう」という議論がにわかに起こってましたが、いやいや・・・それは日本の肌感覚には合わないでしょ、と私は思ってしまいました。凍るような空気が柔らかくなり、桜の蕾がほころんでくるこの季節こそ、新しいスタートにふさわしいですよね。
さて、私は3月に入ると新しいスケジュール帳を準備します。学校勤めが長いせいもあって、手帳はずっと4月始まり派なんです。
今年はスケジュール帳の表紙に、コラージュをしてみました。
これからこんな1年にしたいなという願いをこめた、節目のアートです。
出来上がった作品を見て、「ああ、そうか、私はこんなことを願っているんだな」と新しく気づいたこと(=作品からのメッセージ)が色々ありましたので、それをシェアしたいなと思います。
◆◆ コラージュとは ◆◆
コラージュというのは、写真などの切り抜きを貼るだけの簡単なアートワークです。
アートセラピーの定番かつ人気のワークですね。
というのは、写真を選んで切り貼りするだけなので、絵が苦手だとか不器用で尻込みしてしまうだとかいう方にとっても、気軽に取り組みやすいんです。
そして、コラージュは、制作それ自体が楽しいのはもちろんなんですが、
出来上がった作品を眺めるのが、すごくいいんです。「作品が心に伝えてくれるメッセージを聴く」という時間です。
この「メッセージを聴く」というのは、アートセラピーにおいてはどんなアートでもできるんですけど、
コラージュは、アイデアを練りまくって表現するという感じではないので、
なおさら、「このイメージ(写真)が私のところにメッセンジャーとして来てくれた」っていう感じがするんですよね。
◆◆「こんな年にしたい」をコラージュで ◆◆
この画像が、スケジュール帳に貼った私のコラージュです。
裏表紙のコラージュについてお話しますね。
(表面の作品も気に入っていますが、雑誌の切り抜きを使っているので、公表しちゃうと著作権の問題が出てしまうようなんです。裏表紙の作品は、著作権フリーのウェブサイトから取ってきた写真を使っているので大丈夫です)
選んだ写真の1枚目は、倒木から生えてきた新芽が光を浴びているもの。新芽が柔らかくみずみずしい感じ。まるで、光に向かってぐーんと背伸びをしているようです。
もう1枚の写真は、黒板とチョーク。無造作に置かれたチョークや、黒板に残った消し跡の雑な感じが、ついさっきまで書いたり消したりしていたように見えます。柔らかく光がさしているのも気に入って選んだ1枚です。
この2枚をぴったり合わせて貼り、境目は色鉛筆で塗ってぼかしてみました。
◆◆ コラージュからのメッセージ ◆◆
出来上がってから、しばらくこのコラージュを眺めていると、「この新芽たちは私なんだ」っていう気がしてきました。
小さくて、か弱そうな芽。だけど光に向かって伸びていこうとしている。何者になるのかはまだわからないけど、可能性を持っている・・・。
とにかく今は、可能性とか潜在力とかを信じて、素直に今日を生きていこう。そんなふうに思えたんです。
そして黒板。いかにも「まだ途中」という様子の黒板もまた、あれこれ模索している私自身だと思います。
この黒板のように、書いては消し、書いては消し、迷い惑う試行錯誤の日々です。
でも、こうやってあれこれ試しながら、もがきながら過ごすことが、きっと大事なんだろうなと思えました。
◆◆ コラージュと共にすごす一年 ◆◆
1年間、スケジュール帳を見るたびに、「自分の可能性を信じよう」って思えた今日を思い出して、試行錯誤の日々を楽しんでいこうと思います。
皆さんも、ぜひ気軽にコラージュを楽しんでみてくださいね。
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