流産・死産・新生児死などで、赤ちゃんとお別れしたあなたへ。
その喪失の時、あなたはどうやって心の整理をしましたか?
あるいは、今まさに、どうすれば心の嵐が鎮まるのかわからず、苦しんでいる最中でしょうか・・・
今回は、自分なりの「儀式」をすることで、心の状態を落ち着かせることができる というお話です。
◆◆◆ 映画「彼らが本気で編むときは」◆◆◆
映画「彼らが本気で編むときは」、ご覧になりましたか?
2017年、生田斗真がトランスジェンダー女性を演じたことで話題になり、国内外で好評を博した映画なので、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。
その女性・リンコと、そのパートナーであるマキオ、そして母の失踪によって急に同居することになった姪のトモ。
この3人が、とまどいながらも次第に心を寄せ合っていく日々が、あたたかく描かれていきます。
(以下、ネタバレを含みます)
◆◆◆ リンコの「儀式」とは ◆◆◆
さて、映画の中で、リンコは、自分の心の区切りのために、ある「儀式」をするんです。
彼女は、普段から、よく編み物をしています。
ブチ切れて大暴れをしたトモに、リンコは、編み物で心を鎮めてきた自分の経験を語ります。
つらいことがあると、「ちくしょう、ちくしょう」って思いながら編むの・・・と。
そして、彼女は、編み物で「あるもの」を大量に編んでいて、それを「私の煩悩」だと打ち明けます。
108個編んだら、燃やすつもりだ・・・と。
それを聞いたトモは、リンコに教わりながら、一緒に「煩悩」を編むようになるのです。
映画の終盤、いよいよ108個目を編み上げて、その「焚き上げの儀式」をするのですが、
炎を見つめるシーンは本当に美しかったです。
◆◆◆ 「オリジナルの儀式」のすすめ ◆◆◆
儀式というと、宗教的な、お寺とか神社とかに奉納したり祈祷してもらったりするイメージかもしれませんが、
今回お勧めしたいのは、「自分のオリジナル儀式」です。
リンコさんがした儀式は、一種の「お葬式」だと思います。
いわば、火葬ですね。
ある人は、流産のあと、独自の「埋葬式」をしたそうです。
彼女は、レザーのポーチに、妊娠中に胸にかけていたネックレスと花の種を入れ、それを森に埋めたのです。
花の種がいつか芽吹く・・・そのイメージは、彼女の心に大きな安らぎとなりました。
ご自宅に、赤ちゃんを記念する特別な場所を設けている方も、多いかもしれません。
その場所に、花を飾るとか、手作りの品を置いてあげることも、儀式の一つだと思います。
◆◆◆ 心にうかぶ儀式を ◆◆◆
いかがでしょうか。
何をしたらいいのかは、あなたの心に自然に浮かんでくることでいいのです。
今回ご紹介した例を、やってみるのでもいいと思います。
どうぞ、あなたの心が少しでも安らぎ、
あなたの今日が穏やかなものになりますように。
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